地震対策に取り組もうとすると、「BCP」という言葉を目にする機会が増えます。ただ、「名前は聞くけれど、何をすればよいのかわからない」という方も少なくありません。
BCPとは、災害が起きても事業をできるだけ止めず、止まった場合も早く立て直すための計画です。その土台となるのが、地震が起きる前の備え、つまり被害を減らす耐震対策です。
このページでは、BCPの基本から、転倒防止・機器固定の考え方、業種ごとの備え方までを整理しました。安全管理や地震対策をご担当の方、上司の方への説明材料としてもお使いください。

BCPは「Business Continuity Plan」の略で、日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。地震などの災害や事故が起きても、重要な業務をできるだけ中断させない。中断してしまっても、できるだけ早く復旧させる。そのための方針や手順をまとめたものです。
考え方はシンプルです。「何が止まると一番困るのか」「止まったら、どのくらいで戻したいのか」「そのために、今から何を準備するのか」。この三つを、平常時のうちに整理しておきます。
大きな地震の後は、情報が混乱し、人手も足りなくなります。その中で一から判断し、動くのは簡単ではありません。だからこそ、地震が起きてからの対応だけでなく、被害そのものを小さくする事前の対策が大切になります。被害が小さければ、確認や片付けの負担が減り、復旧に入るまでの時間も短くできます。BCPで言う「早期復旧」は、日頃の備えの上に成り立つものです

耐震対策の相談で多いのが、「費用をかける理由を、どう説明すればよいか」というお悩みです。その場合は、対策の金額だけを示すのではなく、「被害が出た場合に、どの業務が、どのくらいの間止まるのか」を並べて考えると、話が通じやすくなります。
設備が倒れて使えなくなれば、その分だけ再開が遅れます。顧客対応や納期にも影響が出ます。事前の対策は、そうした停止の時間を短くするための投資と捉えることができます。BCPは、この「止まる時間をどう短くするか」を考える枠組みでもあります。

建物が無事でも、中の設備が倒れれば、事業は止まります。サーバーラック、検査機器、生産設備、棚、ロッカー。これらが転倒・移動すると、機器そのものの損傷に加え、人のけがや避難経路の妨げにもつながります。
BCPの視点で見ると、転倒防止や機器固定は「備品を守る作業」にとどまりません。人の安全を守り、事業を再開するための条件を整える取り組みです。地震対策としてできることの中でも、比較的取りかかりやすい分野と言えます。

ひとくちに地震と言っても、想定される揺れや被害の出方はさまざまです。次のコラムでは、想定する地震ごとに企業が考えたいポイントを解説しています。
BCPで守る対象は、業種や現場ごとに異なります。ご自身の職場に近いテーマから読んでいただくと、対策のイメージがつかみやすくなります。
■ 工場・倉庫|生産と物流を止めないために
生産設備や保管棚が倒れると、製造や出荷が止まり、復旧にも時間がかかります。設備の停止が取引先にも波及しやすい現場だからこそ、事前の対策が重要になります。
■ 病院・研究機関・動物病院|高額な設備と信頼を守るために
精密な機器や薬品、診療・検査設備は、一度壊れると代わりを用意するのが容易ではありません。人や動物の安全にも関わるため、転倒防止の優先度は高い分野です。
■ 空港・駅舎・オフィス・店舗|人が集まる場所を守るために
不特定多数の方や従業員が利用する場所では、什器や設備の転倒が人のけがにつながるおそれがあります。安全確保と営業継続の両面から、備えを考えます。
災害時に事業を続けられるかどうかは、取引先や利用者が事業者を選ぶときの判断材料のひとつになります。普段は見えにくい取り組みですが、いざというときに対応できる姿勢は、安心感として伝わります。
備えを進めていることを社内外に説明できる状態にしておくことは、顧客からの信頼獲得にもつながります。耐震対策は、設備を守るだけでなく、信頼を守る取り組みでもあります。

業種は違っても、共通する課題があります。それは、揺れで機器や什器が倒れたり動いたりすることで、人の安全と事業の両方が影響を受けるという点です。
転倒防止、機器固定、施設安全対策といった取り組みは、どの現場でも出発点になります。大がかりな工事を伴う対策だけが選択肢ではありません。現場の事情に合わせて、無理なく続けられる方法を選ぶことが、結果として備えの広がりにつながります。

とはいえ、固定したくても固定できない現場は少なくありません。床や壁に穴をあけられない。稼働中の設備を止められない。粉塵や騒音が出せない。こうした制約があるために、対策が後回しになることもあります。
プロセブンの耐震対策は、壁や床、対象物に穴をあけない「アンカーレス耐震工法」です。プロセブン耐震マットと専用の耐震金具を使います。特長は次のとおりです。
穴あけなしの耐震対策であるため、止められない設備や、傷をつけたくない床・壁がある現場でも検討しやすくなります。レイアウト変更や機器の入れ替えにも対応しやすい点は、運用が続く職場での負担軽減にもつながります。固定方法は現場の条件によって異なりますので、対象物や設置場所に合わせてご相談いただければ、検討をお手伝いします。
BCPや防災というと、特別な準備をイメージしがちです。しかし、機器の固定状態を確認する、通路や出入口付近に倒れやすいものを置かない、レイアウト変更のたびに安全面を見直す。こうした日常の施設安全対策が、そのまま地震への備えになります。
担当者の方だけで抱え込まず、現場の方とも確認の習慣を共有しておくと、備えが続きやすくなります。

BCPと耐震対策は、一度にすべてを整える必要はありません。次の順で進めると、無理なく形にできます。
最初の一歩は、現場の確認だけでも十分です。写真を撮って共有するだけでも、上司や関係部署への説明材料になります。
BCPは、災害が起きても事業を続け、止まっても早く戻すための計画です。そのためには、地震が起きてからの対応だけでなく、被害そのものを減らす事前の対策が欠かせません。
機器の転倒や移動は、人の安全にも事業の再開にも関わる見落としやすいリスクです。まずは転倒防止や機器固定から始めることが、被害軽減と早期復旧につながる、現実的な一歩になります。穴あけができない現場や、稼働を止められない現場では、プロセブンのアンカーレス耐震工法のような方法も検討の選択肢になります。

「どの機器から固定すべきか」「穴をあけられない場所でも使えるか」「稼働中の設備に設置できるか」。こうしたご相談をお待ちしています。
現場の状況をお聞かせいただければ、プロセブンの耐震マットと専用耐震金具が、その環境で検討できるかをご案内します。まずは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。ご検討の段階でも構いません。
